便秘

こんな症便の状をおもちでないですか

  • 便が何日も出ない
  • 便が硬い
  • 便が細い
  • 残便感
  • いきまないと便が出ない
  • 食欲がない

便秘について大事なこと

・まず、「大腸がんまたは直腸がんによって、大腸が閉塞していないか」を確認することが重要です。数年単位の便秘より、数ヶ月、数週間で「最近便が出にくい、便が細い、ときに下痢もする。」といった症状の方は大腸、直腸がんに注意しましょう。

・短期「数日前から急に便が出なくなった」といった症状の方は“腸閉塞”に注意です。がんによる閉塞もありますが、腹部手術(胃、虫垂炎、大腸、婦人科、帝王切開など)を受けた方は、小腸または大腸が癒着することにより、便が通過しにくくなり、便が出ないことがあります。この場合たいてい腹痛を伴います。

慢性便秘症の原因について(がん以外)

機能的な問題(腸の動きの問題)

排便回数が少ない方

・特に原因がない(特発性)

・糖尿病(自律神経障害ある方)、甲状腺機能低下症

・脳血管疾患、精神疾患

・痔核、炎症性腸疾患

排便困難な方

・便が硬い

・腹圧低下(いきむチカラが弱くなる)

・直腸の収縮力が低下

・直腸の感覚が低下

薬剤による便秘症

・高血圧症(カルシウム拮抗剤)・利尿剤・鉄剤

・抗精神薬・制吐剤・下痢止め・抗がん剤 など

2023年便通異常症診療ガイドライン より

検査

1. 腹部単純レントゲン

腸閉塞を鑑別するにはレントゲン検査が必要です。

2. 腸閉塞がないのであれば、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)です。

便秘症のおもな治療法

内服薬

・浸透性下剤・・腸内の水分量を増加させることで便を軟化させ、排便回数を増加させます。

塩類下剤(酸化マグネシウム):安全性高く、やさしく効く

糖類下剤(ラクツロースNF®

ポリエチレングリコール(モビコール®):大腸検査の前投薬と同じ

 

上皮機能変容薬:小腸上皮細胞に作用して、腸液分泌を促すことで排便を促進します。

*腸管の神経に作用し、腹部不快を改善させるため、便秘型の過敏性腸症候群にも使用されます。

(アミティーザ®、リンゼス®)

 

胆汁酸トランスポーター阻害薬:胆汁酸の作用を利用

(グーフィス®

 

刺激性下剤

効果が出るまで、服用後数時間かかります。

長期使用で耐性が出現し、効果が乏しくなります。

アントラキノン系(センノシド®、プルゼニド®

ジフェノール系(ラキソベロン®、ピコスルファート®

 

漢方薬:(大黄甘草湯、桃核承気湯、防風通聖散、潤腸湯、麻子仁丸、大建中湯など)。

外用薬

炭酸水素ナトリウム(新レシカルボン坐剤®

炭酸ガスの発生で、直腸の粘膜を直接刺激

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