分子標的薬との併用で効果増強

NK細胞（ナチュラルキラー細胞）は腫瘍細胞やウイルス感染細胞を攻撃し、破壊する細胞です。
キラーT細胞（細胞障害性T細胞）と共に直接がん細胞を排除します。
がん細胞は、MHC（目印のがん抗原を細胞表面にのせる場所）を隠している場合がありますが、NK細胞はこのMHCががん細胞になくても攻撃することができます。

＊NK細胞の主なはたらき
1.がん細胞を直接、攻撃、破壊する。
2.ヘルパーT細胞を介してキラーT細胞を活性化する。
3.IF-γを産生し、樹状細胞やマクロファージを活性化し、がん抗原をキラーT細胞に強力に伝える。

・ANK細胞療法
ANKの「A」は「Amplified=活性を高めて増やす」の意味です。
NK細胞で数多く、増強する治療です。
ANK細胞療法は(株)リンパ球バンクの技術提供です。https://www.lymphocyte-bank.co.jp/をご参照ください。

分子標的薬との併用療法

胃がん、 乳がんに使用されるハーセプチン（トラスツズマブ）、 大腸がんに使用されるアービタックス（セツキシマブ）などの抗体医薬で治療されている患者さんにNK細胞治療を併用すると相乗効果が得られます。
抗体医薬ががん抗原に結合し、 そこにNK細胞が結合し、 がん細胞を破壊します。

がんの再発防止

がんが見つかり、手術、術後化学療法を終えた方でも再発や転移の可能性が心配な場合があります。
副作用の多い抗がん剤ではなく、免疫細胞治療で再発の予防に備えることも可能です。