胃もたれ、胃痛

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こんな症状をおもちでないですか

  • 胃が重い
  • 胃が「ここにある感じ」
  • 胃がはっている感じ
  • 膨満感
  • ムカムカ、吐き気がする
  • 食欲がない
  • 食べ物が残っている感じ

胃もたれ

胃の働きは、1.食物を貯める  2.食物をつぶし、胃酸でとかす 3.小腸へ送るの3つのステップです。
このうちのどれかがストップすると胃がもたれる、胃が重いといった症状が出ることがあります。

胃もたれ、胃痛を起こす代表的な病気

機能性ディスペプシア

1) 機能性ディスペプシアとは

胃カメラなどの検査で潰瘍やがんといった器質的な疾患がないにもかかわらず、胃もたれ、胃痛などが6ヶ月以上前から出現し、3ヶ月以上週に数回の上腹部の症状がある疾患です。

※ディスペプシアという言葉はギリシア語で「消化不良」を意味です。機能性ディスペプシアになっている人は15%という報告もあり、生命に直接に関わらないですが、生活の質(QOL)に影響するため、適切な治療を必要とする疾患です。

2)原因

機能性ディスペプシアの原因は明らかではありません。ストレス、知覚過敏などにより消化管運動機能が異常をきたすことが原因の一つと言われています。
ピロリ菌の除菌によって症状が改善する場合は「ピロリ菌関連ディスペプシア」として、機能性ディスペプシアと少し違う考え方になってきています。

3) 検査

まず何より胃カメラを受けましょう。胃潰瘍や胃がんなどの器質的異常なければ、機能性ディスペプシアが考えられます。

4)治療

主に飲み薬です。まず使われるお薬として以下の 3 種類です

①胃酸が出るのを抑える薬 ( プロトンポンプ阻害薬など)

②胃の動きを改善する薬 (アコチアミド)

③漢方薬 (六君子湯)

※ずっと飲み続けなくとも、調子のわるい時だけ薬をのむという方法もあります。

※これらの治療をしながら、他の臓器(大腸、肝臓、胆のう、膵臓など)の検索を行うことがあります。

胃がん

胃がんは胃の内側の粘膜が何かの原因で悪性の細胞となる疾患です。

1) 原因

今最もいわれているのが、「ピロリ菌」です。ピロリ菌感染に喫煙、過度な飲酒、高塩分食などの要素が加わるとさらに胃がんにかかりやすくなります。ピロリ菌感染をしている人の約3%が胃がんになるといわれ、胃がんの予防には、「ピロリ菌の発見―除菌治療」が欠かせません。

胃がんの分類

組織型 特徴
分化型 管状線がん、乳頭腺がん 肺、肝に転移が多い、高齢者に多い
未分化型 低分化腺がん、印環細胞がん
粘液がん
腹膜播種が多い、若年女性にもみられる
スキルス胃がんがみられる
特殊型 扁平上皮がん、
神経内分泌細胞がんなど

※スキルス胃がん:スキルスとはギリシア語の「硬い腫瘍」が語源ですが、スキルス胃がんは通称です。主に低分化腺がんが胃壁内、粘膜の下に“びまん性に浸潤”する胃がんです。胃壁内を染み込むように広がり、発見の難しいがんです。

3) 進行度

進行度・・・がんの深さ、転移の有無により決まります。

早期がん:粘膜内にあるがん(粘膜下層まで)です。
早期がんの段階で発見すると根治できる可能性高く、粘膜までのがんであればリンパ節への転移は3%以下です。

胃がんのステージ分類

                      「胃癌取扱い規約 第15版」より引用

4) 検査

まず胃カメラ検査をしましょう。
スキルス胃がんの発見には腹部CT検査が有効な場合があります。

5) 治療
内視鏡的粘膜下層剥離切除Endoscopic Submucosal Dissection

胃カメラでの早期胃がんの切除です。
適応:2cm以下の大きさ、かつ潰瘍(凹んでいる部分)がない
分化型
粘膜内にある

胃カメラでの切除で胃がん治療が実施できれば身体への負担なくかなり楽に治療を受けることができます。

 

腹腔鏡下胃がん手術

以前は20cmほどの大きく切開し、胃を切除していましたが、現在では1cmほどの小さな穴を5ヶ所ほどあけ、腹腔鏡(高性能カメラ)を使って手術を行う場合が多くなっています。
長所は
・拡大した繊細な画面で手術を行うことができる
・キズが小さく身体への負担が少ない
・術後の痛みが軽い・美容面でもキズが目立たない
などです。

 

化学療法

手術後の補助化学療法と切除不能がんに対する化学療法があります。
・術後補助化学療法:TS-1という薬の内服やドセタキセル、オキサリプラチンの点滴療法があり、根治手術後の再発、転移の予防効果を高めます。
日本臨床腫瘍研究グループの研究によると、StageⅡの患者さんに対して、TS‒11年間内服すると3年間、再発なく、生存する方は93.1%と良好な成績でした。(胃癌治療ガイドライン2021年版より)

・切除不能がんに対する化学療法

●患者さんのがん細胞にHER2遺伝子が発現しているか確認する
HER2遺伝子とは細胞の増殖に関与するとされるタンパク質で、Human Epidermal growth factor Receptor type2(ヒト上皮細胞増殖因子受容体2)の略語です。
正常な細胞にも存在し、細胞の増殖調節を行っていると考えられています。
HER2遺伝子の変異や、HER2タンパク質の過剰発現によって、細胞の増殖制御ができなくなり、細胞ががん化します。
→ 1次化学療法の方針を決めるためまず、患者さんのがん細胞でHER2遺伝子発現の有無を調べます

HER2遺伝子(+)の方・・・SOX+トラスツマブ点滴療法など
SOX療法:TS-1内服+オキサリプラチン点滴)

HER2遺伝子(―)の方・・・SOX+ニボルマブなど
→ 1次治療で効果が乏しければ、2次、3次化学療法と進みます。

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