がん性腹水の治療

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腹水が溜まること

おなかにたくさんの水が溜まった状態つまり腹水貯留は、強い腹部膨満感だけではなく、食欲低下、呼吸困難、下肢のむくみなどの症状が起こり、通常の生活が困難となり、抗がん剤などの治療の継続が困難となることがあります。

腹水の治療

利尿剤により腹水を減らす治療を行いますが、十分な効果が得られない場合は、腹水ドレナージ(穿刺による腹水排出)を行うこともあいます。しかしその効果は一時的で、さらに腹水中に含まれているアルブミンなどの栄養分やグロブリンなどの免疫に関係する成分がなくなり全身状態が急激に悪化することします。

CARTとは

CARTとはCell-free and Concentrated Ascites Reinfusion Therapy(腹水濾過濃縮再静注療法)のことです。

CARTは腹水を可能な限り抜き取り、腹水中に存在するがん細胞、細菌を除去した上で、アルブミン、グロブリンなどの必要な成分だけを、体内にもどす治療です。がんを治す治療ではなく、あくまでも症状緩和を目的としています。もちろん効果および副作用については個人差がありますが、おなかがはる苦痛が減り、食欲が改善、日常生活にもどられるかたや抗がん剤治療を再開できるもいます。
腹水の再貯留により、CARTを繰り返す場合もあります。経過中にがんの進行に伴って全身状態が悪化することもありますが、患者さん、ご家族の症状緩和への希望ある方は、CART療法をお勧めしています。

CART療法は、保険適応の治療法です。
腹水貯留による腹部膨満感等による症状緩和をご希望されるはお気軽にご相談ください。

ご注意

以下の方はCART療法の実施ができません。

1、 肝硬変、肝不全、黄疸のある方
2、 心不全のある方
3、 白血球数3500/mm3未満の方または血小板数 10×104/mm3 未満の方
4、 細菌性腹膜炎のある方
5、 診察上、実施困難と判断された方 

よくある質問

Q1.他院で治療中ですが、CARTを希望する場合どうすればよいですか?

現在、他院で治療中であれば、主治医の同意および紹介状持参が必要です。その上で、受診予約をとるようにしてください。

Q2.CART治療までの流れを教えてください。

まずクリニックまでお電話して頂き、診療予約をお取りください。

初診時に諸々の検査(採血、腹部超音波検査等)を行います。(全て保険診療です。)

検査結果によってはCARTの適応にならない場合があります。

Q3.CART実施にかかる時間

腹水の吸引:約1時間

・ろ過、濃縮:約30分

点滴:約1時間

合計約3時間です。

Q.CARTにかかる費用を教えてください。

保険(国民健康保険、社会保険)で治療可能です。

3割負担の方で約3,5000円です。(1割負担の方はこの1/3です。)

1ヶ月2回まで保険適応です。

Q.CARTの緊急対応は可能ですか。

原則おこなっていません。

代表

06-4867-1923

がん免疫細胞治療 専用ダイヤル

06-4867-1925